理論物理では、学部の段階で新しい研究をするのは難しいので、まずは研究の基礎についてしっかり勉強していきます。量子力学・場の理論・素粒子論・宇宙論のテーマについて勉強していくことを想定しています。その他、取り組みたいテーマがあれば希望を尊重します。
これらの基本的な勉強で得た知識をもとに、数値計算で最先端の研究に取り組むこともできます。
これまでの卒業研究タイトルを、過去の研究室メンバーの項目で見ることができます。
3年生の秋に研究室配属が決まった後、教科書を輪読するプレゼミを進めてきます。
4年生の4月からは、卒研ゼミで、ゼミ生が順番に教科書の担当部分を予習して、発表していきます。 ゼミは1週間に2回程度ですが、平日は朝登校して、夕方くらいまで研究室でゼミの準備や勉強をします。勉強していてわからないことがあれば、ゼミ生同士で議論します。 卒業論文は、Latexを使って作成します。その準備として、4月から研究日誌をlatexで作成することにしています。
ゼミの他に、外部の研究者によるセミナーが行われることもあります。普段の勉強やセミナーを通して、自分の卒業研究のテーマを考えていきます。
夏休み明けをめやすに、卒業研究のテーマを決めます。11月頃に、卒業研究の中間発表を行います。発表スライドを自分で作ってみんなの前で自分の研究を発表する、ほとんどの人にとって初めての機会です。中間発表の反省点を深めて卒業研究を進め、1月後半頃に最終発表を行います。ほぼ同時に卒業論文の提出もあるので、一番忙しい時期です。
研究室が殺風景なので、どんどん模様替えしていって下さい。 あと、ゼミだけではつまらないので遊び道具を置いていた方が良いです。おすすめはバドミントンです。 ゼミが始まると研究日誌という日記を書くのですが、先延ばしになるのできちんと書いた方がいいです。
大学院に進学したい人は分野にもよりますが、先生としっかりと相談していくと良いです。 4年生でやっていくゼミの内容の数学的なところは、予め自分で進めておくと後々楽です。 研究内容(ゼミ内容)は、自分でやりたいことがあれば、先生に言えば何でもやらせてくれます。
週に2回ほどゼミがあります。それ以外の日は、研究室でゼミの発表準備や研究を進めています。 最初は全員同じ教材を使いますが、途中から宇宙論、素粒子論の分野に分かれてゼミを行います。 研究室の配属が決まった後から、プレゼミが始まります。最初は興味のある分野の本を読んでその解説をし、実際に教材を使ってゼミをします。 就活等進路関係とゼミの予習で大変な時期があるので、スケジュール管理をしっかりすることが大切です。
平日は、毎日ゼミ室に来てゼミの予習など、勉強をします。始めの内は大変ですが、回数を重ねるごとに段々と慣れてきます。なので、できるだけ休まないようにしましょう。 プログラミングについての知識があって損はないので、少し勉強しておくだけでも研究に役立つと思いました。
研究室配属までに取り組んでおいてほしいこと
研究室配属の時期までに以下の分野をしっかり勉強しておくと、スムーズに卒業研究に取り組むことができます。
◯ 物理数学(特に微積分・線形代数)
◯ 解析力学
◯ 量子力学
◯ 特殊相対性理論
専門教育科目はできるだけ多く履修しておいてください。特に、[素粒子・原子核物理][宇宙科学Ⅰ・Ⅱ]は必ず履修してください。[プログラミング]を履修するか自習しておくと、卒業研究の選択の幅が大きく広がります。余裕があれば上記以外に、素粒子論・宇宙論の入門的な教科書に取り組んでおくと更によいと思います。
【数学】(微積分、線形代数、極座標、余裕があればフーリエ変換などを中心に復習)
★物理のための数学 (物理入門コース 新装版) 和達三樹(岩波書店)
★物理数学の直観的方法 長沼伸一郎 (通商産業研究社)
【解析力学】(ラグランジアン、ハミルトニアン、作用、最小作用の原理というキーワードを中心に復習)
★古典力学(上)(下)(物理学叢書) ゴールドスタイン(吉岡書店)
★力学(ランダウ=リフシッツ理論物理学教程) エリ・ランダウ/イェ・エム・リフシッツ(東京図書)
【量子力学】(シュレーディンガー方程式、波動関数、交換関係、エルミート演算子、スピン、スピンの合成というキーワードを中心に復習)
★量子力学 I (KS物理専門書) 猪木慶治/川合光(講談社)
★量子力学 I (物理学大系―基礎物理篇) 朝永振一郎(みすず書房)
【特殊相対性理論】(相対論的力学、運動学というキーワードを中心に復習)
★理論電磁気学 砂川重信 (紀伊國屋書店)※後半の特殊相対性理論の章
★場の古典論―電気力学,特殊および一般相対性理論 (ランダウ=リフシッツ理論物理学教程) エリ・ランダウ/イェ・エム・リフシッツ(東京図書)
★相対性理論 (岩波基礎物理シリーズ (9)) 佐藤勝彦(岩波書店)
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